「吸血鬼が祈った日」(87年刊)を読んでみた(読み返してみた)

吸血鬼が祈った日 (コバルト文庫)

吸血鬼が祈った日 (コバルト文庫)

  • 1話目。金も人命も巻き上げる怪し気な宗教組織に挑む話。大それた社会悪として君臨しようとした親玉が、実はド田舎の出身で、田舎弁丸出しのお母ちゃんに首根っこつかまれてもう降参〜wってオチ、同時期のアニメにもあったような(「宇※船サジ※リ※ス」)。
  • 2話目。旅行に出たエリカたち三人娘が突如謎の村にて監禁される話。監禁の理由が非現実すぎて……もともと吸血鬼が主人公の話なんですがね。

 二編とも冒頭に山場描写があり、そこから時系列が戻って改めて最初から物語が始まる構成。単純な手法だが、読み手を引き込む効果はグンバツ。どちらも宗教が絡んでくる話だが、最初の話に出る団体は俗欲丸出し。次の話の連中は完全に狂信者。87年といえばオ※ムが設立された年であったが。