ダルタニャン物語の第2巻を読んでみた
ダルタニャン物語〈第2巻〉妖婦ミレディーの秘密 (fukkan.com)
- 作者: A.デュマ,Alexandre Dumas,鈴木力衛
- 出版社/メーカー: 復刊ドットコム
- 発売日: 2011/06/01
- メディア: 単行本
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リシュリュー枢機卿が女スパイのミレディに命じてイギリスの権力者バッキンガム公爵(人格者であるが、フランス国内の反体制派を煽る張本人にして、王妃アンヌの不倫相手)の暗殺を企み、ダルタニャンと三銃士がフランス国内で反乱軍と戦いながらなんとか外部と連絡をとってそれを阻止しようとするというのが今回の粗筋であるが、リシュリューはバッキンガム一人の命を犠牲にすることによってフランス国内の不毛な内乱を終わらせようとしてるのであって*1むしろ三銃士が戦争の早期解決を妨害する側じゃん。彼らにしてみると戦況云々は全く関係なく、バッキンガムが敵国人でありながら色々お世話になった知己だからなんとか助けようとしたのではあるが(結局、ミレディが見事に彼らを出し抜いて暗殺を完遂させる)、この巻のリシュリューを「悪役」とするには「銀河英雄伝説」などを読んでる私の感覚からすると極めて抵抗感もあったw。もろもろの私怨も込めて悪女ミレディーは倒した一方で、同じく枢機卿の命を受けて動いていたもう一人の宿敵・ロシュフォールとは完全和解、無二の親友となりましたってオチもなんだかなぁ。