グインサーガの104巻目を読んでみた

 グインと旅するマリウスが食料調達のために立ち寄った民家には若い母親と幼い息子が住んでいたが、マリウスよりモンゴールの近況と大公アムネリスの死を聞いた母親は激しく動揺した。母親の素性はかつてイシュトと一度きりの情を交わしたフロリーであり、その子スーティは彼の血を引く幼児であった。母子はミロク教徒の村で慎ましく暮らしていたが、その集落に時を同じくして謎の銀仮面率いる軍勢が現れ、村人達に狼藉をはたらいた。

 作者もマリウスを持ち上げたり落としたり大変やな〜〜〜(^^;)。
 フロリーが本当にミロク教徒だったとは……確か、彼女が失踪したときにイシュトが「実はフロリーはミロク教徒で人知れず巡礼に旅立った」説を口から出まかせに出しアムネリスをなだめる描写があったのは覚えてるが……フロリーが実際にミロク教と関係ある描写とかあったっけか???ウソから出た真実になっちゃった?
 小イシュトヴァーンことスーティが判りやすすぎるほどに父親そっくりなのが可笑しい。しかも、少々乱暴ながらも親父の好ましい面を色濃く受け継いでるとか。架空のキャラクターながら、イシュトの遺伝子を正しい形で培養?させた存在としてこのまままっすぐ成長していってもらいたいものだ。とりあえず、マリウスがけしからん場面はいくらでも殴ってやって構わないよ(爆)。
 そのマリウスです。フロリーの控えめを通り越してやたら自身を卑下する物云いもかなりうんざりものだが、それにもまして、その隣のマリウスが読者及び同じ空の下にいる妻子に対しあまりに厚顔無恥な言動を連発してくれるものだから……もう、どうしてくれようかなとw。以前にも同じようなことを書いた気がするが、最近活躍中のユリウスくんに熨斗付けてこのマリ野郎を送り付けてやりたい気分ですわ。グインもなんでこんな同行者を許すかねぇ〜。記憶が無い状態では彼のお喋りは情報を得るのに有難い、とかかなり強引な理由付けがされてたけど。以前のちょっとは気骨のあったマリウスならばグインが受け入れたのもわからなくはないけど、今のマリウスは単なるモラトリアムなガキで、グインもそれを甘やかしているように見えてしまうのだ……。
 フロリーもかなり久々……というか、50巻以上、刊行時期でいえば10年以上ぶり(!)の再登場になるのでなかなか凄いのだが、このすぐ後に彼女のスパンをかるく凌駕するであろう浦島太郎はんが出番待機と思うと(^^;)。初期のあとがきによるとかなりファンも付いてたらしきあのお兄さん、どれだけの人がリタイアせずにこの巻まで再登場を待ち続けていたんだろう(汗)???