ナチスの支援者としてバッシングを受けたことも
私は藤本ひとみのコバルト文庫をガッツリ読んだ世代ですが、最近のも面白いナリよ。
- 作者: 藤本ひとみ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/12/12
- メディア: 文庫
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彼女がどのような美的センスを駆使してどんなシャネルスーツを作ったとか、具体的なデザイン論云々のハナシは作中に殆ど無し。ガブリエル・シャネルという一人の女性が、人生の帰路、節目節目、あるいは逆境の中でどのように考え、何を支えに、何をエネルギー源として稀代のデザイナーとして前人未到の道を切り開いて行ったのかに終始こだわる内容であった。この辺は、藤本先生がラノベ作家時代に書いた「由里奈シリーズ」に於いて、新人キャスターの主人公が財界人相手のトーク番組の聞き手役に抜擢されて、短い収録時間の間に彼らから何を引き出すことが出来るのか悩むエピソードと被るなぁ。